■18年1月末時点パフォーマンス 
税引き前 年初来+8.8%(速報値) 
TOPIX +1.1%

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■コメント
両毛システムズがストップ高をするなどポートフォリオを牽引し、TOPIXを上回りました。その他では、割安&半導体マスク関連として微量ながら購入していた竹田印刷が2日連続ストップ高、分割を発表したヴィンクスがPTSでストップ高を付けるなどパフォーマンスに貢献してくれました。

両毛システムズは、市場に好決算と評価され大きく値を上げています。しかし、同社は4Q偏重決算のため、3Qの数字が良く出たことをそのまま受け取るには安易であり、3Q時点の断面の数字にすぎないので、楽観はできません。

しかし、セグメント利益の記述に目を移してみると、公共事業セグメントにおいては、前期比反動減があり売上は△11.5%にも関わらず、ソフトウェア開発などの堅調推移により利益は+22.5%となっています。
前期の売上反動を覆すほどに利益が出ており、ソフトウェア開発、システム販売がかなり好調である可能性をうかがえます。

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また、先の国会での施政方針演説では、「行政の生産性向上」について1セグメント割かれており、いわゆる、お上の御達し(国策)による行政のシステム化が進められていることが期待されます。

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第百九十六回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説


さらに、目下の市場関係者の注目テーマであるIoTや、自動運転をはじめとする自動車のスマート化などについては、両毛システムズのまさにメイン事業ともいえ、定性情報には、同事業についての堅調推移の記述があります。社会・産業事業セグメントのセグメント利益も大幅増収増益となっています。

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もっとも私が両毛システムズの株を保有していることは割安であることです。3Q決算後、株価を上げていますが、まだまだ割安な水準であることに変わりなく、フェアバリューに戻るだけでも相当な上昇余地を残しています。

3Q決算後、2日で一時50%ほど株価が上がりましたが、元々出来高の少ない、変わり者しか持っていないような株のため、普段見向きもしなかった人たちが一気に買うとこうなるのでしょう。

しかし、まだ半信半疑であることや、バリュエーションが理解されていない?、また株主還元が低めで、出来高、時価総額も小さいため、機関投資家が入ってくるには至っていない、などの理由により短中期的には乱高下を繰り返すと思われます。

ただし、割安感に気づく冷静で賢明な投資家が徐々にでも増えるか、種を撒いている事業について本格的に利益が出始めるなどすれば、中長期的に株価はかなりの上振れ余地を残しているものと思います。時価総額次第で機関投資家も投資対象に入れてくるものと思います。

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